金剛葛城山系の超硬水を仕込み水に使う無濾過、無加水の生酒。奈良御所「油長酒造」

奈良県御所市は大阪府との県境となる金剛・葛城山麓の町です。江戸時代から伊勢街道・竹内街道や高野街道の交通の要衝として重要な役割を果たし、大和絣や菜種油などの商業の街として栄え、寛保2(1742)年の検地絵図と比較しても、当時の町並みとほとんど変わらず、江戸から昭和初期に建てられた町家が百数十軒残っています。

そんな奈良県御所市の町中にあるのが「油長酒造」です。創業は1719年(享保4)名前に油の文字が入っているのは、元々は大和平野で採れる菜種油を売る製油業から始まったとされており、油屋の長兵衛さんで「油長酒造」なのです。現在の看板商品「風の森」は12代山本長兵衛さんが立ちあげたブランドで古事記にも登場する古い地名です。

銘酒「風の森」は、はじけるような発砲感と凝縮された旨みを持つ現代的なお酒です。加熱殺菌を施さず、1年を通じて搾り立ての生酒を販売しています。この蔵では、搾りから瓶詰めまで極力空気を含まないよう工夫され、温度管理にも発酵冷却タンクで徹底的に注意を払うためフレッシュな酒質となります。

酒の仕込み水は金剛葛城山系の深層地下水で硬度214mg/ℓの超硬水です。硬い水なのに鉄分を含まず酒造りにもってこいです。